• テキストサイズ

繋がる想い、紡ぐ言葉/刀剣乱舞

第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》


 そうこうしているうちに私室のベッドへとそっと下ろされた。


「水を持ってくるから少し待っててくれ」

「……ま、」


 待って、と言いかけたその言葉も鶴ちゃんには聞こえなかったのか、彼はこちらを振り返ることなく部屋を出ていった。小さい明かりを灯した部屋に一人残されて、無性に寂しくなり泣きたくなる。


 初めて結ばれたあの日以来、どうしてキス以上のことをしてくれなくなったの?
 初めてで上手に出来なかったから嫌気が差した?面倒臭くなった?
 それとも私の体……変だった?幻滅したの……?


 あの人のことは抱いているの?
 いつから?
 私よりあの人が良かった…?


 聞きたいことが沢山ある―――


 頭の中では様々な疑問文が浮かんでは消えずに溢れ返っていた。そして、かつて抱いていた劣等感に苛まれていく。


「ほら、水だ。ゆっくり飲むといい」


 優しい声と共に差し出された水に、ハッと現実に引き戻される。彼に悟られぬよう笑顔を張り付けながら受け取って、ゆっくりと喉に流し込んだ。

 冷たいお水がスーッと喉を伝って体に染み渡る。


「しかしきみが酒を口にするなんて珍しいな。何かあったのかい?」


/ 315ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp