第3章 儚く切ない記憶の中で《後編》
「そんなことないですよ。いつも命がけで戦ってくれてる皆にほんの感謝の気持ちです。私にはこんなことくらいしか出来ませんから…」
皆で買い物に行った写真を眺める。この日は本丸に非番でいる子たち皆で行ってそれぞれ好きな物買ったっけ。一緒に来てない兄弟の分もそれぞれ買って皆嬉しそうだったなぁ。
鶴ちゃんは残念ながらその時いなくて、皆の目を盗んで彼へのお土産を何にしようかこっそり悩んでたっけ。写真を一枚一枚眺めながら思い出していると、ふと一枚の写真が目に入った。
「っ!」
これは……
「主君、どうかされましたか?」
「おう?変なもんでも写っとったがやか?」
「まさかっ!お化けにゃ?お化けが写り込んでたにゃ!?」
ある一枚の写真を見て言葉を失っている私に、3人が不思議そうに声をかける。私は手に持っていた写真を皆にわからないようにそっとポケットに突っ込みながらその場を取り繕った。
「あっううん!何でもないです!わ、私急ぎの仕事あるのを思い出して!ごめんなさいっ!ちょっと失礼しますね!」
「にゃっ?」
「え、主君っ?」
明らかに様子がおかしい、とわかったのだろう。驚いた様子の刀剣達をよそに私は逃げるように広間を後にした。