第2章 儚く切ない記憶の中で《前編》
そう言う鶴ちゃんの表情が、まるで何かに耐えるように眉を寄せている。私だけじゃなくて鶴ちゃんも辛そうにみえた…
彼にそんな顔をさせたくなかった。ただでさえ私が処女なばっかりに、いらぬ面倒をかけさせてしまっているというのに。
「大丈夫…大丈夫だから……もっと、……き、て…?…鶴ちゃん………鶴ちゃん大好き…」
「っ、おいおい……そんな事言われたら止まれなくなるぜ」
「うん……うん……」
痛みは最初だけと聞くし私が我慢すればいいだけのこと。これ以上面倒をかけさせたくない一心で、彼の首に両腕を回し唇を寄せた。
「きみは…ッ…なんだってそう俺を煽る!」
噛み付くように口を塞がれながらグッ、グッと腰が進められて、やっと奥までそれが届いたと思ったら、暫くゆるゆるゆっくり動いていた彼が熱い吐息を漏らし、次第に腰の動きが速くなる。
腰を引いてはすぐさま突き上げられ、段々と激しくなる体の揺さぶりに必死に彼にしがみついた。
「あっ……あぅ、ん……ふ、」
「ぅ……はぁっ…は」
重なっている鶴ちゃんの体もいつも冷たく感じる掌も、全てが熱い。
体一杯に彼の温もりをこれ以上ないくらいに感じて、鶴ちゃんに強くかき抱かれ幸せに浸りながら、彼の熱が弾けるのを感じた。眉根を寄せて胴震いする彼の顔は、今まで見た中で一番色っぽかった。