第2章 儚く切ない記憶の中で《前編》
「私に手伝えることはないですか…?書類仕事ならもしかしたら私も出来ないことはないかも知れないし…」
「…そりゃ手伝ってもらえたらどんなに助かるか…でもあんずちゃんだって審神者の仕事があるでしょう?」
「葉月さん今にも倒れそうです…私の仕事は何とかなるので私に出来ることがあるなら遠慮なく言って下さい」
「…気持ちは嬉しい…嬉しいけど、でも…」
「まあまあそう言わずに。俺の主は存外お人好しでな、きみさえ良ければ手伝わせてやってくれないか?」
「鶴丸様………」
「な!頼む俺に免じて!」
「ちょっと頭を上げて下さいっ……あの、本当にいいのかな…」
「友達じゃないですか!むしろ頼ってくれた方が嬉しいんです!」
申し訳なさそうに渋っていた彼女だったけど、鶴丸さんの後押しもありやっと承諾してくれて、少し涙を滲ませながら「ありがとう」と言ってくれた。
「では……期限は今週末だからそれまでに宜しくお願いします」
「はい!その間葉月さんは少しでも身体を休ませてくださいね」
「うん、そうさせてもらうね…本当にありがとうあんずちゃん。今回ばかりは感謝しかない」
それからその場で仕事内容を簡潔に説明してもらい、深々と頭を下げる彼女と別れた。