第2章 儚く切ない記憶の中で《前編》
「ん?知り合いか?」
「はい、養成所時代にお世話になって以来今も相談に乗ってもらったりしてるんです」
「ほぉ〜そうだったのか」
「鶴丸国永を顕現してるなんて、あんずちゃんももう立派な審神者ね!」
「いえ…そんなことないです。皆に迷惑かけてばかりだし…特に鶴丸さんにはいつも助けてもらってるんです」
「またまたそんな謙遜して。ほら、養成所でも習ったでしょう?」
「それは、そうですけど…」
養成所では、審神者は初期刀こそ選べるけど、鍛刀する刀は選べない、と習った。資源の数で刀種は大まかに設定出来るが望んだ刀が必ず降り立つというのは不可能に近い、と。
何故なら刀剣男士も審神者を選んで降り立つという説があるから。いくら祈りを捧げ幾度も鍛刀したとしても目当ての刀剣が鍛刀されないのは、その刀剣男士に選ばれない、認められていないからだ、と。
だから、葉月さんはレア刀である鶴丸国永に選ばれた私は、もう立派な審神者であると言いたいらしい。
「ま、とにかく…!鶴丸様、あんずちゃんがいつもお世話になっています。もしかして…失礼だけどひょっとして二人は…?」