• テキストサイズ

繋がる想い、紡ぐ言葉/刀剣乱舞

第2章 儚く切ない記憶の中で《前編》


 隣りにいる長谷部さんは書類に視線は向いているものの渋面だ。

 何を言っても全然引いてくれない鶴丸さんに困り果て、助け舟を求めてチラリと長谷部さんを見遣ると、彼はペンを走らせていた手を止めた。そしてその藤色の目がギラリと鶴丸さんを見据える。


「鶴丸、いい加減しつこいぞ。主は今仕事中なんだ。関係のない話はあとにしてくれ。主が困っているのがわからないのか。…それに何度言ったらわかるんだ!呼び捨てにするなと言っているだろう!馴れ馴れしいにも程があるぞ!」

「あんずもこんな堅物といるから頭がお固くなるんだろうなあ」

「貴様ァァ!無礼だぞ!!主は真面目でお優しくて…俺達にとってはこれ以上ないくらいの主だ…ッ」

「まあな、確かに俺達にとってはこれ以上ないくらい最高の主だ。だが、あんずはどうだ?年頃の娘が毎日こんなしんきったらしい部屋に閉じこもって、難しい顔した堅物と顔を合わせているだけの毎日。可哀想だとは思わないか?普通なら着飾って恋人とデートしたり青春している頃だろう?」

「…あの、私別に不満があるわけでは、」


 言い終わる前に鶴丸さんは「あんずもそう思うよな?」と言いながら何故か私の手を取った。


/ 313ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp