第1章 君の中に墜ちる
部屋に着くと、中央に布団が敷いてある光景に目を剥いた。
余計な物が置いていないスッキリとした部屋の中央に敷かれている布団がやけに目立ち、途端に羞恥に襲われ目のやり場に困っていると、大倶利伽羅の腕が持ち上がり、その手が私の頬に触れた。
顎を掬い、長い綺麗な指が唇をなぞるようにそっと触れる。
驚いて反射的に口を閉じてしまった私の唇に、大倶利伽羅の唇がそっと重なった。
最初は優しく触れていた温もりが次第に深くなっていき、舌が触れあう度に愛しさが増し体を熱くしていく。
「………っ、ん」
まるで生き物のように口腔内を動き回るそれに戸惑いながらも受け止める。下手だと思われるかも知れない…と不安が過るも、それ以上に彼と交じり合いたかった。
拙いながらもされるがままだった舌をそっと差し出すと、すぐに絡め取られ深く混ざり合う。
長い長いキスに体が高揚した頃、大倶利伽羅は私を布団に誘導した。
連れて行かれるがままに整えられた布団に遠慮がちに座ると、間髪入れずに着ているジャージの上着のチャックに手がかかる。
「ひゃ…ッ」
一気に引き下ろされ、思わず悲鳴に近い声を発しながら大倶利伽羅を見上げると、彼の顔は何故か少しムッとしたような渋面だった。