第1章 君の中に墜ちる
「やったあああ!ちゃんと想いを伝えられたんだな主っ!」
「は!?どういうことだ不動!まさか貴様知っていたのか!?」
「あ、やべっ……う、うぃ〜…ヒック…!俺は何も知らねぇよぉ〜」
「酔ったフリしてないで知っていることを話せっ」
長谷部が逃げる不動を追っかけて行く。
一方、光忠達はというと、驚きの余りか揃いも揃って目を瞬いていた。
「え……っ…伽羅ちゃん……?今の…本当なのかい!?…あんずちゃん???」
「光坊、そういうことだそうだ…流石に俺も驚いたぜ。しかしいつの間に……」
「……え?…じゃあ、それって…逆にあんずちゃん、危ないんじゃ…」
「恋仲なら同意の上だろうから問題は…ないはずだ…ははっ」
「伽羅も…やるときゃやるんだな…」
光忠達の会話に加え、堂々と宣言されて恥ずかしさのあまり狼狽していると、「何を隠すことがある」と言われ、肩を抱いていた手が今度は私の手をしっかりと握った。
「お、大倶利伽羅…あの…」
「行くぞ」
そしてそのまま引っ張られ広間を後にした。
広間からはドスの利いた低い雄叫びが聞こえるけど、大倶利伽羅は振り返らず自身の部屋へと一直線に歩いていく。