第1章 君の中に墜ちる
皆のやり取りを大倶利伽羅の後ろでぼんやりと眺めていると、「後であんたを貰い受ける」と言われた事を思い出しハッとした。
も、も、もしかしたら…
私が他の刀剣の部屋で寝ようとしてたから怒ってた…?さっき不機嫌そうだったのは、あの瞳が訴えていたのはそう言う事?
大倶利伽羅からしたら、何故俺のところで寝ると言わない、と思ったのかもしれない。私ったらなんてことを…今日一日色々ありすぎて頭が働いていなかった!
どうしよう…と思う反面嬉しさと恥ずかしさが一気に込み上げてきて、思わず両手で自分の口を塞いだ。
「どういうことなのか説明願おうか」
「まあまあ、伽羅坊も主と一緒にいたいんだ。今回の功労者は不動と伽羅坊といっても過言ではないんだし、ここは鶴さんに免じて許してやってくれないかい?」
「そうだよ!それに、伽羅ちゃんが主張するなんて余程の事だと思うんだ」
「主も伽羅なら安心だよな?」
鬼気迫る勢いで歌仙が大倶利伽羅に詰め寄ると、咄嗟に鶴丸達が前に出てきて大倶利伽羅の擁護にかかる。
しかし歌仙は鶴丸達には目もくれず、大倶利伽羅に質問を投げかけた。
「僕にはあんずが困っているように見えるんだが…?貴殿は嫌がっている女性を無理やり連れていくつもりか?」