第1章 君の中に墜ちる
審神者部屋がある東棟は最も損傷が激しく穢れも酷かった。
近付くことさえも困難な状況で、勿論そんな場所で寝られるはずもなく…
損傷の少ない西棟のどこかの空き部屋で寝ようかなと、ご飯を食べ終わった所でこんのすけに相談していると、周りで聞いていた刀達がこぞって手を挙げる。
「粟田口部屋は無事です!あんず様!」
「あんずさん!ボク達の部屋においでよ!」
「俺の部屋でもいいぜ、って言いたいところだけど、倒壊しちまってんだよな…」
「どんまい御手杵…」
「主は俺の部屋でお休みになられるのが一番安全と相場が決まっている」
どや顔の長谷部に、隣にいる加州が呆れたように口を開く。
「何言っちゃってんの?長谷部の部屋、半分屋根がなくなってるの俺見たけど?そんな危ない部屋にあんず連れ込むつもり?」
「加州貴様!デタラメを言うな!!俺が見たときはちゃんと、」
「だから~、その後崩れたんだって…ってことであんずは俺の部屋でいいよね?」
「主!こいつは下心があり危険ですっ」
「はあ!?その言葉そのまま返す!」
名乗り出た刀剣達が誰も引かず、それじゃあじゃんけんで決定ねということになり、今度は広間にじゃんけんの掛け声が響き渡る。