刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第37章 修行
その剣呑な雰囲気に心臓が縮み上がった。
大倶利伽羅さんは何も言葉を発せず私を見下ろしている。
……さっきまで掴まれていた腕がジンジンと痛む。何よりこんなに乱暴に扱われたのは初めてだった。
「あの、あのね…私の体の神気で怒ってるんだよね?これには理由があって、」
チッと小さな舌打ちが聞こえた。
怖い…怖くて声が震えてしまう。思わず言葉を詰まらせてしまうと大倶利伽羅さんの眉間のしわが更に深くなった。
大倶利伽羅さんは扉を閉めてから戦装束の甲冑を外し無造作に置いた後、ゆっくり私の前に来て跪き、押し殺したような低い声で私に問いかける。その声は明らかに怒りに震えていた。
「あんたは…大倶利伽羅なら、俺でなくとも…誰でも良かったのか…」
「え…」
「あんたの体から他の大倶利伽羅の神気を強く感じる。俺以外の…他の俺に、抱かれたのか」
「違う!そうじゃないの伽羅ちゃんっ」
「何が違うんだ…あんたの体に纏わりついているその神気が真実を語っているだろう」
「これは、カモフラージュなの!!」
「かもふらあじゅ…?……どういう意味だ」
帰ってきたら恋人が他の大倶利伽羅の神気を纏っているんだもん。疑いは勿論の事、腹が立って当たり前だ。