刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「……大丈夫だよ。ここにいる皆、誰一人としてシーちゃんを責めてない」
「で、でも……特に審神者様に対して、ゆ、許されないことをしてしまったこと、本当に謝っても謝りきれません…」
「本当にもう大丈夫だから…ね」
確かにあの時は腹が立って仕方がなかったけど、それは包丁の怨念に取り憑かれていたから…例えシーちゃんが大倶利伽羅さんに好意を寄せていたとしても、私は彼女を憎んでもいないし責める気もない。
むしろあの姿が本当の彼女でなくて心底ホッとした。
すると彼女はゆっくり顔を上げた。
「ありがとうございます…審神者様と大倶利伽羅様に助けられた命、これからは皆さんに恥じぬよう頑張って生きていきます」
彼女は、ぎゅっと拳を握った。
「祖父母が遺してくれたお店が万屋街にあります。小さなお菓子屋ですけど……そこをこれから立て直していく予定です。いつになるかわからないけど、でも、逃げずに、ちゃんと向き合おうって決めました。あそこは祖父母との思い出が詰まった大切な場所ですから」
その言葉に空気がふっと和らぎ「頑張れ」と、何人かの刀剣が彼女に声をかける。彼女はふ、と微笑み頭を下げた。