第25章 王都の舞踏会
私が勝手にデートだなんて浮かれて、また一緒に出かけられたらいいなぁ… なんて夢見て。
もともと兵長は “執務の礼” だと言っていたじゃない。やっぱりデートなんかじゃなかったんだ。
下を向いてあれこれと考えていたら、涙がこぼれ落ちそうになる。
……顔を上げなくちゃ。
でも、もう二度と… リヴァイ兵長の顔をまともに見ることなんてできないと思った。
デートだと勘違いして、そのことをハンジさんたちと話題にした。
軽蔑されちゃったかも…。
マヤのマイナス思考を打ち消すほどの大きな声が団長室に響いた。
「はぁぁ!? 何を言ってるんだよ、リヴァイ! 今すぐにでもマヤとデートしたいくせにさ! “次回なんかねぇ” なんて強がっちゃってさ!」
途中でリヴァイの口真似まで入れて、ハンジは絶好調だ。
「違ぇよ。てめぇがマヤを取っ捕まえて、くだらねぇ話をする次回なんかねぇって意味だ」
「な~んだ、そっちか! じゃあマヤとは、ちゃんと次もデートするんだね!?」
「……そんなことをてめぇに報告する義務はねぇ」
腕を組んで立っているリヴァイの瞳は険しい。
「照れちゃって…。相変わらず可愛いところがあるねぇ、君は」
「黙れ、クソメガネ」
苦々しい表情のリヴァイを無視してハンジはマヤに声をかける。
「良かったねぇ、マヤ! だから私が言っただろ? 絶対リヴァイは次も誘うって!」
「……はい…」
“はい” と返事をしていいものかどうか、マヤにはわからなかったが、でもハンジを無視する訳にもいかず。
「リヴァイはああ言ってるけど、またデートしたら報告するんだよ!」