第25章 王都の舞踏会
その心はずむ気持ちのまま、こう告げると。
「色はオレンジなんか可愛いと思うんですけど…!」
選んだドレスは濃いブルーだった。デザインは素敵だが、色は明るくて元気になるオレンジがいいなぁとペトラは思ったのだ。
「申し訳ないですがペトラ様のドレスは、伯爵が純白でと指定されてらっしゃいます」
「「えっ…」」
驚くペトラとマヤ。
「お色はチェンジできませんが、アレンジはお好きにできますよ?」
色くらいなら好みを伝えられるが、ドレスの知識もないのにアレンジと言われても全然ぴんとこない。
「……よくわからないので、お任せしてもいいですか?」
「かしこまりました。ではこのデザインを生かしたアレンジをさせていただきますね。マヤ様と同じくバッグや靴、その他下着などもお任せくださいね?」
「はい、お願いします」
「早速ですが、採寸いたします。私は用がありますので失礼いたしますが、すぐに参りますので…。ジャド、お二方の採寸!」
エステルは弟子のジャドに命じると、ペトラとマヤににっこりと微笑んでから足早に螺旋階段を下りていった。
「あのぅ… では、採寸しますのでこちらへどうぞ」
ジャドは先ほど自身が出てきた小部屋の扉へ二人を案内した。
「このお肉、美味しいね!」
「うん、なんか上等すぎて緊張しちゃうよ…」
ペトラとマヤは少し早めのお昼ごはんを食べている。
場所は “ディオール” のある通りにある、リッチな雰囲気のレストラン。
採寸のために小部屋に通されたあと、マヤとペトラは驚愕の光景を見ることになった。
小柄で控えめな雰囲気のジャドが、採寸用の巻き尺を手にした途端に人が変わったのだ。
「ペトラ様! マヤ様! 何を恥ずかしがってるんです? 早く脱いで!」