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【黒子のバスケ】短編集

第16章 Dilemma【青峰大輝】


大輝と話して、たくさん色んなことを調べたり考えたりしてくれたことを知って、それがすごく嬉しくて、昨日とは全然逆の涙が出て止まらなかった。

「半年も無理させてごめんな。シッターも家事代行も使って休める時間増やして、自然と気が向くまではそっちも考えなくていい。けど、実家帰る時はもうちょい分かりやすく教えてくれるとマジで助かる」

「うん」


あたしが泣いてると、どんな理由でもいつも優しく抱きしてめくれて、今も同じようにぎゅっとして落ち着くまで背中を何度も何度もそっと撫でてくれた。


「この時間いつも散歩行ってるだろ?」

「うん」

「今日は俺行くから、つばきは家でゆっくりしてろ」

大輝は外で仕事をしてても、あたしが送るメッセージとかその日その日で話す内容からきちんと息子の生活リズムを把握してくれてる。

たまにお昼を食べにうちに帰ってくる時も、息子のお昼寝と被る時は猫より静かに家に入ってきてくれる。

「行きたいんだけど、東京とこっち気温違いすぎてあったかい上着がないから今日はやめようと思ってたの」

「さっきこれ買った。80しか残ってなくてちょっとでけぇかもしんねぇけど」





あ、これ……


絶対着せたいって思ってたけど、店舗限定で……
あれ?発売日過ぎてた??


覚えててくれたんだ……


「しっぽも付いててすげー可愛いな」

座れるようになった息子にクロヒョウのポンチョを着せて、耳と鼻とヒゲの付いたフードを被せて大輝が色んな角度から写真を撮ってくれてる。


「可愛い。発売日過ぎてることも気づかなかった。ありがとう」

「見せてもらった時すげー可愛くて俺も欲しかったんだよ」

ありがとうって言って大輝と目が合うと、最近ずっと見てなかった大輝の嬉しそうな顔と、優しい笑顔を見ることが出来た。


あたしがちゃんと大輝を見ようとしなかったから見れなかっただけで、大輝はいつだってこういう顔をしてくれてたのかもしれない。


「つばきにはパジャマ買った。着て寝るだけで普通に寝るより5倍疲労が回復するらしい」

「すごく嬉しい。ありがとう。大輝のは?」

「いや俺は寝りゃ普通に回復できっから。産後って眠りの質があんまりよくねぇらしいから、こういうのも試してみようぜ」

「うん。ありがとう」




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