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【黒子のバスケ】短編集

第16章 Dilemma【青峰大輝】


離婚してぇって言われて、何を言っても聞いて貰えなかったらと思うと眠れなくて、既読にならねぇメッセージをずっと眺めてるうちに朝になった。


とりあえずシャワー浴びて出れる用意を整えてると、つばきのおふくろさんから電話がきた。

「朝からごめんね。つばきうちにいるけど、大輝くん聞いてるかなと思って」

「聞いてます。すみません。ちゃんと話したいんで起きたら連絡貰えるように伝えて欲しんすけど、お願いしていいすか」

「起きたら伝えとく。昨日夜ちびちゃん結構泣いたからちょっとゆっくり起きるかもしれないけどお仕事大丈夫?」

「大丈夫です。何時でもいいんでお願いします」

長距離移動して夜泣き対応して疲れてるよな……
俺が全然頼れねぇから実家に行くしか無くなっちまったんだって思うと、めちゃくちゃ申し訳なくなる。


適当なもん渡してごめんは絶対やめろって言われてるけど、つばきの実家に手ぶらで行くのはなしだと思って、手土産だけは用意しようと部屋を出た。


息子は舐める程度だけどイチゴが好きだからイチゴと、昼か夜の飯の足しになるように和食のおかずを少し買って、ベビー用品のある階に向かった。

少し前、つばきがネットで見つけたクロヒョウのフードが付いた上着。
他の動物のはネットもあるのにクロヒョウだけは店舗限定で、それがめちゃくちゃ可愛いから絶対着せてぇって言ってた。

ホテル近くの店だと入ってなかったけど、少し離れたこっちにはその動物の上着を売ってるとこがテナントで入ってた。


発売日は一昨日で、まだ残ってるか分からねぇけどその店に向かうと、そのフロアは子連れの家族ばっかで、つばきとも息子とも一緒にいてぇって気持ちを嫌ってほど分からされた。






少し買い物を終えてエスカレーターに乗ると、スマホが短く振動してつばきからメッセージが届いた。


(メッセージ今読んだ。遅くなってごめんね。起きたよ。色々ごめんね。私もきちんと話したい)



つばきはメッセージで謝ってるけど、謝るのは俺の方だ。
今起きたなら相当寝不足だったってことだよな……


自分の子供を産んでもらっていながら、俺には思いやりがなさすぎた。







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