第15章 unexpected happiness【青峰大輝】
このままじゃだめなんじゃねぇかって思う俺をフォローしてくれたのはつばきだった。
息子は特別パパっ子ではねぇけど、俺と二人で出かけてくれるし、つばきがいねぇ日は俺と二人でもいい子で寝てくれて、俺の実家にも俺がいれば泊まれるようになった。
ママいねぇからしょーがねぇ。親父で我慢してやるかって感じなのかも知んねぇけど、「またきてね」って言われた時よりはちゃんと親子になれてる気がする。
ブーッ ブーッ ブーッ ……
静かな病院の待合に響く俺のスマホの振動。
今日の午後は休み取ってるけど、緊急呼び出しかと思って見ると息子の保育園が表示されてる。
息子の園は連絡帳に今日の連絡先って欄があって、今日は俺の方にしてたから俺に電話が来たっぽい。
「保育園からだわ。ちょっと出てくる」
「うん」
1週間前妊娠が確定して、今日は心拍確認の為の通院で俺もつばきも午後休みを取ってた。
院外に出て電話に出ると、担任からだった。
「お熱もないですし、お弁当も全部食べててお腹も下した様子はないんですが、お腹痛いから帰るって言っていて、一応胃腸炎の欠席も出てるのでお迎え来ていただいても良いでしょうか?」
「すぐ行きます」
子育てに予定外は付きもの。
「パパーーー!!!」
「おー。元気だな。腹痛てぇ?」
「痛くない!ママは?」
最近俺もつばきも忙しさを理由に息子を保育園に迎えに行くのがギリギリで、朝は早朝保育も使ってた。
寂しい思いさせてたって思うと仮病を咎める気にはなれなかった。
迎えに行って元気に出てきた息子を車に乗せて、つばきにメッセージを入れるとすぐ返信がきた。
(ありがとう。具合悪くなくてよかった。会社トラブってるみたいなの。病院終わったら戻るかも)
俺もつばきも仕事の予定外も日常茶飯事
「ママちょっとお仕事あっから、夕飯パパのやつな」
「うん!ママ赤ちゃんおむかえいった?」
「……は?!」
つばきの妊娠は息子には言ってない。
驚いてルームミラーを見ると、ご機嫌でパンのキャラクターのハンドルで遊んでで、本人は今言ったことをまるで気にしてない。