第15章 unexpected happiness【青峰大輝】
空いてりゃ20分もかからねぇとこを1時間近くかかって店に着くと、テーブルに突っ伏してるつばきと背中を撫でてる三ツ橋がいた。
「つばきさん、青峰さん来てくれましたよ」
「ん……」
壁に向けてた頭をこっちに向けたつばきは顔色がめちゃくちゃ悪くて、マジで具合が悪そうだった。
「悪かったな」
「私が今日無理に誘っちゃったからかもしれないです」
多分そうじゃねぇだろうと思った俺を肯定するようにつばきが顔を横に振ってる。
飲みすぎって感じじゃねぇしなんかあたっちまってんのかもしれねぇから、このまま夜間救急連れてくけど、とりあえず三ツ橋を送り届けねぇと。
ビアガーデンやってて人まみれの中を、こんな子猫みてぇな生存能力激低そうな女を一人じゃ帰らせられねぇ。
つばきがパンツスーツで助かった。
絶対歩けねぇのに立とうとするつばきをおんぶして、荷物を持とうとすると三ツ橋が持ってくれた。
「車まで行きます」
「悪いな。送る」
「いえっ!つばきさん病院連れて行ってください」
「ダメダメ……こころちゃんひとりダメだよ。大輝に送ってもらうの」
俺の背中から三ツ橋の腕を掴んで引き寄せて、自分が世話されなきゃ動けもしねぇのに三ツ橋の帰りの心配してる。
「つばきさん病院行かなきゃですよ」
「……後で行くから。こころちゃんは乗ってく」
「言うこと聞いてやってくんね?経路的にも送ってもそんなに時間変わらねぇし」
「いつもすみません……」
三ツ橋の家は会社からはそんなに離れてねぇし、このホコ天を迂回すりゃどっちにしたって三ツ橋の家の付近を通る。
つばきはいつもなら助手席だけど、後部座席の座席をリクライニングして寝かせて、三ツ橋はつばきの隣に乗ってもらった。
「吐きたかったら我慢せず吐けよ」
「ん……」
気持ち悪いときに車の揺れは負担かも知んねぇけど、とにかく病院には連れていかねぇと、こんだけ具合悪そうだと脱水の方も心配だった。
相変わらず混んでる繁華街のホコ天を迂回して大通りに出ると、来た時よりは車が減って、三ツ橋の家まではそれほどかからずに到着した。