第15章 unexpected happiness【青峰大輝】
一通り目を通してからこころちゃんにスマホを返して、またビールに口をつけたけど、やっぱり苦すぎて全然進まない。
「つばきさん、やっぱりほかの頼みましょ?」
苦味に顔を歪めたせいかこころちゃんがドリンクメニューを渡してくれた。
「残りのビールあたし貰っちゃってもいいですか?」
「え?飲める?」
「あたしお酒はなんでも飲めますよー!九州の女子はほぼみんな酒強です!」
こころちゃんはほんとずっとにこにこしてて癒し系だけど、確かに会社の飲み会でも結構飲んでケロリとしてたかも。
多分出身地より遺伝の方があると思うけど、このビールを無駄にせずに違うものが飲めるのであればめちゃくちゃありがたい。
「ありがとう。そうさせてもらってもいいかな?」
「もちろんです!」
メニューを見て、口直しのためにソフトドリンクと追加のフードメニューを一緒に選んでオーダーした。
「小林さん、しょっちゅうメッセージしてくるし、誘ってくるし、何となくなんですけど、この人あたしのこと好きなのかなー?って感じしてて、恋愛対象じゃないってことは遠回しに伝えてるつもりなんですけど……え、でも勘違いだったらあたしちょー痛いやつですよね?!」
ちょちょちょ……ちょっと待って!
話が本題に戻ったと同時にいきなりの衝撃発言に目が飛び出すかと思った。
小林は明らかにこころちゃん狙ってるし、全然牽制出来てないよ?!
「こころちゃん。あのね……あたしは、こころちゃんの正直なところがすっごく好きで可愛いって思うからそのままでいて欲しいんだけどね、これは多分相手は押せばいけると思ってるかも……」
「えぇっ?!なんでですか?!あたし、つばきさんにはめっちゃ絵文字使うじゃないですか?でも小林さんには苦し紛れに1個つけてるだけですよ?!素っ気ない感じしません?!」
あ、ごめん。
しない……かも……
絵文字の数云々じゃなくて、内容が小林にとっては都合よく解釈できちゃう感じになっちゃってる。