第1章 可愛すぎます…
おっと…
今はアリアさんを部屋に連れて行かない と
そう思い一歩二歩近づいて行くと
彼女は一歩二歩下がる
「…い…で…さい。」
聞き取れないほど小さな声で何か言っている
「どうしたんですか?」
優しく問い掛ける
「こないで…下さい…。」
えっ…『こないで下さい』ですか
私何かしてしまいましたっけ?
考えていると
「すみません…私…男の人が…恐いんです…。」
本棚の影から少しだけ顔を覗かせる彼女を見る
納得しました…
私の事が嫌なのではなく男性が恐いのですか
でもどうしましょうか
男性の事が恐いと言われたら近づけないです…
「そうなんですか。知らなくてすみません。」
「そんなことないです!私こそ…すみません。」
首を振りながら否定をする
一体何に対して謝っているのかは分からないけれど
「では、部屋に行きましょうか。大丈夫ですよ。触れはしませんから。」
あんまり近付きすぎないようにする
アリアさんは本棚から離れ少し近づいて来た
「はい…。あの…お気遣い…ありがとうございます。」
照れくさそうに微笑するのを見ると
儚く消えてしまいそうに見える
とても触れたくなる
それをぐっと我慢する
「次はつまずかないようにしてくださいね。」
「うゅ…はい…。」
少し恥ずかしくなったのか下を向いた