第11章 Advance
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「またあしたね!」
「ばいばいまりちゃん!」
仲良しの友達に手を振るとランドセルの中身が揺れて音を立てる。歩き慣れた通学路。落ち葉がからからと地面を転がっている。
話し相手がいなくなった途端に肌寒さを感じた。滑り台と砂場だけ設置された小さな公園の脇を歩くとベンチに一人の男の人が佇んでいるのが見えた。
俯き、両手で顔を覆っている。
具合でも悪いのだろうか。
「あの、こんにちは」
私は公園に足を踏み入れ、それからたどたどしく声をかけた。
「大丈夫ですか?」
男の人は顔を上げて小さな声で挨拶を返した。
「あ、ありがとう……大丈夫だよ」
「よかったです。お兄さん元気なさそうに見えたから」
声をかけて救いたかったのか、それとも一人背中を丸める姿に自分を見たのか。
「じゃあ、さようなら!」
「あ、うん。……さようなら」
手を振ると彼も胸元で控えめに手を振り返してくれた。