第105章 光の癌(三雲)
「重篤な状態なので、ご家族であれば夜間も含めて24時間いつでも付き添って(面会して)大丈夫です」と言われる
一度に病室に入れるのは「ご家族2名まで」
「正直いつ亡くなってもおかしくない状態」「今生きているのが奇跡」とも言われた
治療上必要な為、個室のICUが割り当てられている
外への窓も無いが常時換気されており、ICUの外からでも中の様子が確認できる仕様
意識が戻ったものの
会話の為に一時的に人工呼吸器を抜去された
気管挿管が無くなり声を発することも出来るようになったのだが…
それは一時的にのみだった
意識がある内は、担当医師とある程度会話した
医師「名前は言えますか?」
恵土「田中恵土」
医師「ここはどこですか?」
恵土「?どこ?
白い壁…囲まれてる?」
医師「これは何本に見えますか?」人差し指のみ立てる
恵土「…いっぽん?」
そのすぐ外では
小南「話せる内に話したいのに!!💢」
看護師「やめて下さい
今医師が診察中ですので;」手で制する
入室を止められていた
医師「これはなんと読みますか?」恵土へ「録」と「校」と書かれた紙を見えるように差し出す
恵土「めが…ね…」きょろ
すっ←医師がメガネを掛ける
恵土「「ろく」「こう」」
医師「これは何と数えますか」
恵土「何か見えない…
種別は?」
医師「虫です」
恵土「一匹、二匹」
医師「見えている数は?」
恵土「いちにいさんよん………5匹」
全てその通りだった
きちんとやり取りは出来ているものの…
医師「ここは三門市立総合病院ICUの個室です
あなたは、軽度の胃挫傷、重傷の肺挫傷となり、入院しています
わかりますか?」
恵土「………三門市立総合病院?
あいしーゆー…
いざしょう
はいざしょう…
………こしつ?」きょろ
うとっ
医師「大丈夫ですか?」
恵土「ねむ…たい」目を何度か瞬きする
必死に右手で目を擦る中…
自然と瞼が落ちてゆき
何度か格闘した後
医師「……あ
(寝た」
恵土「すー…すー…」瞑目
緊急ニュース速報
『本日夜中0:58に緊急搬送された田中恵土さん
重傷で意識も戻らず、回復の目処が立たず殉職される可能性も示唆されています』
といった内容が三門市全域を駆け巡っていた
再度意識障害に陥る中
また…息が何度も止まり掛け、再び人工呼吸器を付けられた
