第105章 光の癌(三雲)
栞「そんなの…勝手過ぎるよおおおお!!」嗚咽
恵土「………」ぎゅうううっ、歯噛み
栞「他の方法、考えられない?
玉狛支部に帰るのもいや?」
恵土「玉狛支部は好きだよ
家だし…城戸さん名義で、最上さんが管理人みたいでずっと家にいてくれた
ずっとずっと…過ごしてきた実家みたいなもんだもの…
誰が所属していても、きらいになんてなれないよ」
栞「ひっく
どう、したら…いきれるの?」
恵土「私はナビィと逝くよ
あいつが望んでなくても、そう決めたから(微笑)
俺はもう…これ以上脅かされるみんなを見たくない
たとえ巻き込まない方法を、あいつが取れるようになったとしても…
俺が死ぬことで…全員が危険に晒されるのだとしても……」
栞「…………」
恵土「必ず危険はある
危険なんてものは付き物だ
なんて割り切れたらいいんだけれど…
もう無理^^;(涙)
俺は…三雲のことが好きじゃない
嫌いなんだ
お前らならどんな危険でも乗り越えていける
それは信じれる
だから去る
もっともっといたかったけど、もう十分たくさんもらったから
ナビィに返してくる^^
バイバイ」手を振る
気付けば栞は…元の場所へ戻っていた
光の布に包まれた、恵土の前へ
誰も…助けてくれなかった
誰も…救いに来なかった
誰も…寄り添わなかった
誰も…いなかった……
肝心な時に…
一番側(そば)にいて欲しい時に…
誰もいてくれなかった
それが答えだ
みんなの本心だ——
そう受け取っていた
5兆年(最初の原初の始祖神)よりも…1年(最初の三雲、光の癌)を取った
それが…全ての意思で、想いで
譲れない願いなのだと……
誰も俺(原初の始祖神)との時間を『本気では』願ってはいないのだと——
三雲と平気で一緒に過ごせる…それが示していた——俺(原初の始祖神)とは違うと
同じ痛みなんて、苦しみなんて、辛さなんて…
何も抱かずに、肩を並べて笑い合っていられるのだと
こちらが出来ないことが出来るほど…最期の十三日はどうでもいいことだったのだと——
魂に焼き付くほど…深い慟哭も、憤りも哀しみも何も抱いても抱えても何もいないのだと———
一緒にいることに苦痛を感じるほど、最初の記憶が無くとも抱いていたこちら(原初の始祖神)とは大きく異なると————