第104章 最初(始祖)
レイジ「削りは…膜を塞がれたせいで?
恵土「頷く)やむなく…な
またもう一度同じことが繰り返される
それを防ぐ為にも忘れないでいて欲しい
そう強く願った結果、生まれたのが引き継ぎだ
1年も持たず皆は死んだ
よっぽどショックだったんだろう
中でも秀次は…皆が死んだ後、残り寿命のほんの一瞬を自分に力で時空間を歪めて無理やり千億年も伸ばしてまで、その身に刻み込もうとしたらしい
寿命が損なわれても、その力で…力の全てを対価にして…死の最期の瞬間まで願い続けてくれた……
それが…原初の滅神の力の根源、願いだった」
レイジ「記憶を刻み付ける力か」
恵土「そうだ(頷く)
だから…
みんなも似たようなものだ…(苦笑)←苦しそうに顔を歪めながらも笑う
アイツさえいなければ…今も笑って…
削りも、なんら脅威も無く…平穏無事に、笑って過ごせたはずだったんだ(俯く)
穴があった頃は…削りなんてなくとも、勝手に力のみが出ていってそれで終わってた
命も自我も記憶も…削られもせず、送られることも減ることも無く、笑えていたんだ
だから5兆年も笑って過ごせていた」
だあんっ!!!!!
ハンドルを叩き割らんばかりの衝撃が車体全体を揺るがした
見るとレイジは右拳を震わせながらハンドルを殴り付けていた
レイジ「よりにもよって…そんな悪夢のような現象の元凶を?
俺達は善だと誤認していた!?)
……」わなわな震え
恵土「どうした?
大丈夫か?
そんなに気負わなくていいぞ?
アイツは…三雲は……正常な判断と認識を出来なくさせる洗脳特化型なんだ
光そのものだから闇のように感知も出来ない、弾こうにもどれか分かりにくい、非常に厄介なものだ
だから……そんな気に病むな
まさに神々の天敵だな^^;」
レイジ「随分と…傷付けて、しまった
………(ぎゅっ)←ハンドルを握り直す
済まない←ハンドルに額を付ける
謝って済む問題では無い、だが…」ぷるぷる震え
恵土「気にすんな…
わかってくれたなら…
それでいい
お前らが癌化しない、半グロ化しない
それさえ叶えば…なんだっていい」目を伏せる
今にも倒れそうな顔で力無く笑う恵土に
レイジは俯き、何も言わず肩を震わせながら涙を流していた
それに恵土は…何も言わなかった
5分もの間、レイジの涙と嗚咽のみが車内に響いた
