第104章 最初(始祖)
父を失った
母を失った
小さな弟を失った
殺された、奪われた、攫われた
諸々の事情があって、下積みを大事にしてきた
確実に守りたいって…必死だった
何年も積み重ねて、付き合ってきた人達がほとんどさ
新米を逃がそうと必死に立ち回ったんだろう…
ほんと……
なんで……
無理に倒そうとして倒されて
C級の機密情報を漏洩して
そんなことした人だけが、B級に上がって、守られて…守りたいもんは守れて
あいつらが…真面目に頑張ってきた人が、割を食わなきゃなんねえのかな…
どうして…サボってきた側が守られて、大事にされて…
サボらずに毎日毎日頑張ってきた家族のように、大事に思ってた人達が守られないのかな
そいつまもってるやつらなんてかぞくでもなんでもねえって…いっちゃだめかな
おもうのもだめかな?
なあ…怒るのって…そんなに悪いことなのかな?(ぼろっ)
私が抱いている想いって…そんなにおかしいのかな?(ぼろぼろ)
私には…俺には……そうは思えないっ(嗚咽震え)
俺は……おれは…っ
アイツを殺せるのなら殺したかったよっ
でも…そうしたら…あの覚悟を不意にしちまう
なんにもなりゃしない
おとしどころにも…(震え)
C級の家族はみんな動いた
攫われたC級32人の家族…総勢100人
第一次ネイバー侵攻で、皆誰かを失っていた
家も失った人も多かった
C級になって入れるようになったから、跡地の写真を撮ったり、そこで音声だけリモートしてC級と家族が一緒にお祈りするのを許したり、立ち会ったり…色々してきた
誰かが引き受けなきゃ、絶対止まらない
包丁やいろんな凶器を持ってる人達がいた
けど…誰もそれを使わなかったんだ
そりゃそうだ…
みんな喪う痛みを知ってる
痛いのも苦しいのもほんとは嫌なんだ
だから…甘んじて受け入れた
受け止めた
そうでなけりゃ確実に…三雲の母を殺してたから
C級の家族を犯罪者にさせたくないって
犯罪者の何々と呼ばれていじめられる人もいる
そんなの…ないだろって思った
みんな優しいんだ
真面目なんだ
4年間続けてきた作戦も、予定も、その為のルールも、皆理解してくれていた、守ってくれた
理解していなかったのは…破ったアイツだけだった
みんな危ないって反対した
それでも志願した
大事にしたい人と一緒にいれないのは、もういやだからと
