第104章 最初(始祖)
7月31日
夜の戦いの後、2日ほど寝たきりになり…
病院で診てもらってから、玉狛支部に運ばれた
それまでの間に…最初の頃の記憶が蘇っていた
『にげて!!』
『お願い——にげて!!』
『そうでないと取り返しのつかないことに!!』
5兆年にも及ぶ…遥か昔のことを…
三雲修にトドメを刺され
魂のカタチを、本来のカタチではなく歪められた結果…
今の形、触れたくても触れ合えない状態になったことを——
彼の大罪を—
8月2日
ようやっと目を覚ましてから放たれた言葉に…
玉狛のみんなは息を呑んだ
小南「よかった!やっと目を覚ましたのね」
恵土「三雲は?学校か?」
レイジ「ああ、何か用か?」
恵土「いいや、ない
ってことは…遊真も雨取もいないんだな
お前ら二人だけか」
烏丸「いえ、俺と宇佐美先輩もいます」
恵土「そっか……
お前達に伝えたいことがある」
レイジ「?なんだ?」
恵土「三雲は癌だ
…玉狛には、もう戻らない」
『!!?』
恵土「光そのものの癌なんだろう
お前らはまだ…最初の頃の記憶は無いみたいだな
夜明けから夕方(5兆年)、最初の原初の始祖神
逢魔ヶ刻(2000年)、創世神の親
夜(1兆5000億年)、創世神、初代原初の始祖神
そして…夜明けから夕方まで担当予定の、2代目原初の始祖神である私…
最初の原初の始祖神…
その一人称が…我だったんだ
それが表出して…少しずつ流れ込んできていた…
最初の頃…
私は光そのもので生まれてきて、ありとあらゆるものが呼応するように生み出されていった…
命そのものとも言える存在とされていて…ミコトと呼ばれていた
烏丸「闇の方の癌は?」
恵土「ヒュー♪って空気の抜ける風船のように消えてった
何もしなくても…
それぐらい元気だったし…摩耗も何も無かった頃だったからな…」
レイジ「それで…修を生んで、どうなった?」
恵土「…生んでから、三雲の在り方で急速に削られていき
たったの1年で、一緒に過ごすだけで、持たずに死ぬまでになった
そこを三雲が助けようとした結果…
魂に元々あった穴を塞いだことにより、それが胎盤となり…
再生した中身に押し潰され、トドメとなった
私以外が入ると押し潰される原因になったのはそれだ
膜の自衛機能がないわけではないがな
小南「なるほど!」手を打つ
