第103章 伝説(でんせつ)
1兆5000億年もの付き合いなので
命と自我と記憶の削りにより、138億年しか残っていなくとも強烈に焼き付いていると言えます
感覚が
たとえ記憶のすべてがなくなったとしても好きという感情は残る
なにもかもわからなくなったもしても、なぜ大好きなのかわからなくなったとしても
目の前の人が証明してくれる…ああ、だから大好きなんだ!って^^
そう…原初の始祖神は、必ず言ってくれている
新ボーダー設立から約2年後(5月)
恵土相談室
鋼が入隊から2週間後
眠れていないのか、やつれた顔で訪れてきました
田中隊室
キッチン
恵土はケトルの湯を入れ、お茶を仕立てていた
こぽこぽこぽ
2つほど湯飲みを準備して、お茶を注いで
そのまま出入口付近、入口から見て右側の机に移動し
座椅子に座る鋼の前の机の上、これから自身が座るその向かい側の位置へもう一つを置いた
恵土「ほい(ことっ)←鋼の前に出す
お茶だけどよかったか?」鋼の顔を見る
鋼「あ、はい
ありがとう、ございます」ぺこ
鋼は、やや沈んだ様子で俯いていた
恵土はお茶を机に置いてから、向かい側の席に座った
恵土「どうした?
珍しいな、こんな夜更けに」ずずっ
席に付き、お茶を啜る音が響く中
鋼は口を開いた
恐る恐るといった様子で
鋼「あの……
サイドエフェクトを…うとましいと思ったことはありませんか?」恵土の顔を真っ直ぐ見る
恵土「………は?」きょとん←眉を顰める
鋼「済みません
実は……」
そして語られたのは過去のこと
友達からすぐ一番になり、ズルをしていると根も葉もないことを言われたり、距離を置かれて疎遠になったり…色々と苦労してきたらしい
鋼「皆は地道に頑張っているのに…
俺だけ…楽して身に付けてるんじゃないかと……
また………
疎遠になりはしないかと
恵土「馬鹿言え
(ぱんっ)←自身の膝の上に手を強く置く
少なくとも私は、そんなことしないぞ!(真剣)
いいじゃねえか!お前の強みだろ!!
鋼「でも……皆の強さを吸収してることには変わらな
恵土「だったらそれ以上に努力すりゃいい話じゃねえか!!
いいか?!アイツラは逃げたんだ!!
お前に負けるからって逃げた弱虫だ!!
鋼「!!」瞠目
恵土「そんな奴らに振り回されんな!!
それで距離を置いたり酷いことするような馬鹿、相手にすんな!!!」真剣
