第103章 伝説(でんせつ)
隠岐「わからんの
恵土「こくん)
誰もそんなことしなかったろ
………アフトクラトルでの捕虜、戦果物への扱いに関しちゃ20周年記念本にも載ってたろ
そこで二分すると思ったけれど…そんなことなかったし
私の味方は私だけだった
誰もいなかった
共感する人も理解する人も
ひとりも
それが全てだろ
私は異物なんだ
いちゃいけないんだよ
諏訪「そんなこと誰も言ってねえだろうが!!」ぐりぐりぐりぐり←乗せていた手を拳に変え脳天ぐりぐり
恵土「いたいいたいいたいいたい!;」されるがまま、頭を両手で抑える
諏訪「たくっ
もう少し早く言えねえのか
恵土「………(顰めっ面で諏訪を見る)
こんな負の念ぶちまけれるような神経持ってねえよ」俯く
諏訪「そうかよ
…
今も…三雲と接するのはキツイか?
恵土「キツイ、嫌、無理」きっぱり
諏訪「正直過ぎねえか?;
恵土「どんな人とでも大抵仲良くなれるし好きだと思えるけれどあれは無理」
諏訪「そうか…
お前の為に動かれても、好きと思えねえか?
恵土「…………
人による」
諏訪「今回はたまたま死人が出なかったってことも知ってる
で…結果よければそれでいいってわけじゃねえのもわかってる
水に流せねえもんもあるってのもわかる
恵土「………」
諏訪「でも…三雲は自分の落ち度を理解して、次に生かせるやつだと俺は踏んでいる
お前は?」
恵土「俺もそう思ってるよ
でも…次も死人が出ないなんて、言えるのかよ
死人が出なくても、最悪の状況なんていくらでもあるだろ
攫われることなんて無かったとしても、さ
諏訪「そんときゃ俺たちで止めればいい話だろ
力が足りなかったって話なだけで、どうせいつかはあった話だ
重く考え過ぎなんだよ」
じゅううううう
肉の焼く音が拡がる中
恵土「……………
次があるとも限らねえだろ
………半分死んだこともある
ベイルアウトが無かった当時
死んだものの中には…ブラックトリガーになるものもいた
……………………
間違ってんのかな」
ぺちん←諏訪が恵土の頭を軽く叩く
諏訪「間違ってる間違ってないじゃねえ
誰もそんな話してねえだろ!
お前が一人で抱え込む問題じゃねえって話だ!!
気にせず食え!」
恵土「俺だけじゃない
一番気に病むのは…あいつだろ
諏訪「三雲か?
恵土「うん
そういうたちだろ
だからなおさら」
