• テキストサイズ

Unlimited【ダンまち】

第103章 伝説(でんせつ)





恵土「なあ…悠一…
攫われた側がどんな扱いされるか…知らない訳じゃないよな?
俺の過去を見て知ったよな?」

迅『…………うん

知ってるよ』


恵土が修を許せなかったのは…
アフトクラトルに保護されてから1週間後見学させてもらった時の経験故

恵土「ねえ…
あのひと…なんでないてるの?

どこにいれられてるの?」

「ん?戦果物だ

働く気が無いもの
食べず飲まず寝ないもの
今後の戦闘において役に立たないから
トリオン器官を抜くんだよ」

恵土「抜かれたらどうなるの?」
「…子供が見るものじゃない」ぐいっ
頭を抑え、案内人の男性から耳を塞がれた
が…それはすり抜けてやってきた

「ぎゃああああああああああああああああ!!!」
泣き叫ぶ断末魔
途方も無い痛み、苦しみからくる喉笛を突き破らんばかりの絶叫

そして運び出される遺体
土の中へ慣れた手つきで埋められていく場面まで見た

それを知って…

恵土「ねえ……しんでない?」恐る恐る指差す
「……………

これがこちらでの常識だ
戦果物として得たものは、変化に耐えられず、あるいはこちらの施しは受けないと拒絶し、死に至る
その前にああしてトリオン器官だけ抜く
高いトリオンという才能があっても、気が弱く戦えないものも同様だ
病弱程度なら治せるが本人次第が一番大きい

戦争で使えないのであれば、兵器の動力源とする
それが…こちらでのやり方だ

あいつらが…私達より優遇されることはあってはならないし、決して無い」

恵土「………え」愕然、瞠目、震え
即座に目を瞑り纏いを使ってトリオン越しに全体へ意識を拡げた

皆の絶望、金切り声、殺してくれと望む叫び
それらを聞いてなんとかできないか考えた結果…

恵土「ねえ……
戦う気が無いなら…殺されるの?
「ああ
恵土「私も?
「お前はその限りではない
非常に優秀だ
それに戦果物では無い
保護したもので、生き物と道具は同一と扱われることはない

お前が生き物で
あれは道具だ
それが戦果物への評価だ
役に立つか立たないかだけが指標だ
その一点さえ越えなければ、そうすぐに殺すことはしない

お前は死なせない」

恵土「ねえ…我が儘だとは、重々承知の上なんだけれど…
戦果物を家に帰すことと引き換えに、私がずっとここにいるって言ったら…
帰してあげてくれる?」恐る恐る顔を見上げる


/ 6808ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp