第103章 伝説(でんせつ)
長老「遠い昔話よ…
あいつとも、よくこうして打った
竹馬の友と…
お前は…あいつによく似とる
あいつも負けん気が強くてな
負ける度に躍起になって頑張って掛かってきた
返り討ちにしてやったがな!がははっ^^♪
だからかのお…
お前が自分から未来に見切りを付けて決めつける姿を見て、あれほど怒りを感じたのは…←将棋盤の盤面を懐かしむように目を細めて撫でる
私は…お前の未来を共に生きるのではなく
お前が未来で、幸せに過ごしている光景を見たい
かつて…あやつが私にそう思ったようにの^^(くすり)
恋人も…望んでくれておったのがわかったのは…遺書を読んでからじゃ
子が望んでくれとったかは知らんが…
私は…お前が生きていて、誇りに感じておる」
恵土「………」つー
両目から涙が零れ落ちてゆく
長老「私は一人になった
だが…お前と会えた
村長を弟子に取ったのもありきでな
だからな…ひとりになっても、ひとりだと思って、自分を腐らせるでないぞ
よいな?」
恵土「はい;」ぐすっ
長老「ほれ
先手は譲ってやる
打て」
恵土「そしたらまた引き分けだよお」ごしごし
長老「負かせてみい(ふっ)
一生掛かってもの…
もし無理でも…また明日
遠い先でも打ってやるわ
だから泣くな…
死んでそれで終わりではない
まだ長い人生、先へ続いておるのだからな」
恵土「はいっ」ごしごし
長老「では…
よろしくお願いします」お辞儀
恵土「よろしくお願いします」お辞儀
正座し、盤を挟んで、また打った
その日はまた引き分けだった…
雪の降る日…
大晦日よりも少し前のことだった
恵土「じいちゃん…
俺…あなたに会えて、よかったよ」微笑
長老「私もじゃ」微笑
『あっはっはっはっ^^//』
そしてそれは……
あの日の前日まで続いた
長老「じゃあの」微笑し手を振る
恵土「またね〜!じいちゃ〜ん!^^」手を振る
それが最後のやり取りだった
命日での墓参り
恵土「どんなに右が苦手でも…頑張るよ
向き合うことからも、伸ばすことからも…
必ずそれは繋がっているから……未来に——(遠い目)
左も右も兼ね備えた人になるよ…
文武両道も…全部、きちんと自分一人でやるよ…
だから…心配しないで、じいちゃん
見ててね
大好きだよ」微笑
鈴カステラを毎年必ず供えに行っていました
