第102章 戦乱(せんらん)
その件と経験が活きてか…
戦場における500人同時指揮を出来るようになる
戦場全体の流れを視覚化し、次の流れが完全に読めるようになった
それぞれの適性も、動きも…最も向いたそれも……
長老97歳(5月21日に既に誕生日を迎えている)
恵土6歳(来年3月20日に誕生日を迎える)
小1と、91歳も離れた並列思考(超高速)サイドエフェクト持ちの、激戦だった
先手を譲ってもらったことで
13手目を指す瞬間、左差しに差し手を変えた
それに伴い、変化が目に見えて現れた
恵土(観(み)える…
これは…視覚じゃない…
観の目…先の…盤面が…観える
はっきりと…目に映り込む
次から次に浮かんで、止まらない……
そうか…これが……
あの時…(剣の)師匠が言ってくれた、先の…
先(さき)の目
先見(せんけん)の目…
これまでの経験が…全部…
勝手に繋がってゆく
一つに…目の前に……
全部が溶けて…繋がってゆく)
ぱちん←長老が駒を手に取り指した
ぱち←次の瞬間に手に取り指し返す
再び左手を膝の上に戻す
両手を両膝の上に乗せたまま
微動だにせず、瞬きもせず、盤面を凝視していた
次々に観えるそれを、見逃すまいと……
恵土(今はまだ結び目が強い…
少しずつ解いて…切り崩していかないと
長老の並列思考はこちらを上回ると見ていい
落ち着いて…着実に…(すっ)←駒を手に取る
一歩一歩、足を、手を、削いでゆく)ぱちん←駒を打つ
長老が打つとほぼ同時に、ノータイムで打ち返してゆく
恵土(そして最後に頭を——)
恵土の頭には既に…
中盤の終わり頃の譜面が観えていた
まだ総数で17手目
その時点から…もう…半ばの終わりまで観えていた
備えて動く
着実に、相手の力を、手を、足を、削ぐように…
恵土(流石じいちゃん(長老)
力強くて大きい
立派な太い腕だ←迫る好手を観る
でも…(すっ)←避けながら打つ
隙も無いなら、崩せばいい←刀を右下へ構える
最小の動きで避けて、突き、退き、引き付けて、討つ!)ざんっ!
ぱちん
長老(桂馬が取られた
だが…あの動きは何だ?
これまでの打ち手とは明らかに大きく違う
別人と見て差した方が良さそうだ
着実に、手足を狩りに来ている
ただでやる気はないぞ!)すっ←刀を構える(牙を剥き出しにし咆哮し、爪を向ける)
