第102章 戦乱(せんらん)
最上『…………
話を急かすようで悪いんだが…
ここは君の自宅なんだな?』
迅「………はい」
最上『引っ越す準備をして欲しい
このまま住ませるのは危険だ
俺達の家に案内する』
迅「………わかり…ました」
最上『葬式と通夜もする
親戚はいるか?』
迅「…………俺と…母の…二人だけです
駆け落ち同然に結婚して…
父は…俺が幼い頃に…
親戚も良くしてくれた友人もいません」
最上『…………そうか』
迅「追い出されたり…
施設に…送られたり…しませんか?」
最上『しない(きっぱり)
同じ奴がもう一人既にいる
恵土も孤児だ
気にせず住め』
迅「俺ともう一人と…恵土?」
最上『この娘(こ)だ←おぶさった娘を見る
一番の古株で、一番ボーダーで強いんだ
ボーダーってのは、お前を襲った連中と戦う組織だ
戦うか戦わないかは好きに決めてくれて構わない
同じような奴はいる
そのことを忘れるな…
かく言う俺も孤児だ(微笑)←親指で自身を指す
仲良く…いや…
気負わず、楽に過ごしてくれ
好きなだけいてくれて構わない
出たければ好きに出ても構わない
お前の好きな道を行け←頭を優しく撫でる
よろしくな^^』
それが…迅と最上、恵土との初対面だった
その後…迅の母の通夜と葬式の日取りが決まり、恵土は目を覚ますや否や頭を下げて謝ってきた
迅は恵土を心配して、恵土の部屋にいて目が覚めるまでベッド際で付き添っていた
恵土「もう少し…せめて一年とか稼げたらよかったのに…
ごめん…ごめんな…」深々頭を下げる
迅「ううん…
お母さん、もともと持病があって先が長くなかったから…
だからせめて…って買って過ごしていた家だったから……」
恵土「……どうする?直せるぞ?」
迅「ううん
いいよ(頭を振る)
家も壊れてるし、そのまま土地も売って俺の金にするって言ってくれたから
それで行こうと思ってる」
恵土「そっか…わかった」
迅「……………」
恵土「…………
………(ぽりぽり)←頬を指で掻く
無理…すんなよ
辛い時は…辛いって言えよ?
迅「え?」
恵土「ちゃんと頼らねえと…わかんなくなるから…な?」
迅「………ありがとう」
恵土「あ…!
私さ…田中恵土って言うんだ
よろしくな」すっ←手を差し伸べる
迅「あ…
俺は迅悠一…です
よろしく」すっ←手を伸ばし握り締める
