第102章 戦乱(せんらん)
最上『今日は模擬試験だっただろ?
悪かったな1日かけての大事な時期に』
恵土「気にしないで
ただの実力確認だし、傾向を知る為のものだから
薬物動態が得意かとかそういうの
だから大丈夫だよ
単位取得の試験は1月だしね
先生からも行けって言われたし
親戚の危篤って伝えたから
大事な人だって」
最上『そうか
あとで俺からも電話で伝えておく』
恵土「ありがとう…
(トリオンをもう少し!
だめだ…全部使い切っちゃってる
寿命10年を対価に、だめだ視力が0.2落ちてバレる
せめて少しでも多く!←差し出した手の光が強まる
クソ…回復が…追いつか」ぐらっ←頭が背中ごとぐらつき
がくっ←その場に跪き
どさっ←胸に倒れ込む
最上さんが受け止めたのを最後に…意識を手放した
光の結界が晴れて
二人が位置はそのままに、見えるように聞こえるようになる
迅「ひっく…ひっく……
ぅっ
えっ」ぼろぼろ
動かなくなった母を胸に抱いて
トリオン器官を奪われて、致命傷となった血の跡と胸に傷が残る遺体を抱いて
迅は咽び泣いていた……
最上『……………
(力を使い果たして気絶したか…
トリオン体とトリオン全てを対価に回したんだろう
無茶をしたな…』なで
背を撫でてから、意識の無い恵土の腕を掴んで、そっと自身の背におぶさった
迅「っ…
ぅぅううう」
ずっと泣いていて…
泣き止むまで静かに最上は黙ったまま待った
最上『………
(辺りを警戒しておくか
来たのがモールモッドとバムスターにしろ…
俺が来た時には、大口を開けたバムスターに飲み込まれる直前だったものな…
銃では遺体を傷付けると判断して咄嗟に斬り掛かったが……
建物の老朽化により一部が壊れ落下物により死亡
城戸さんに報告でもして、なんとかしてもらおう
戸籍の方も多分任せればなんとかなる
……………
また……孤児か(天を仰ぐ)
小南は嵐山家に引き取られるのを拒否したし…
悠一には……いるんだろうか……
いないのであれば城戸さんに頼んで…
城戸さんの養子にでもするか?』
考え込む中…ネイバーからはなんの動きも無かった
五分も経った頃、やっと迅の嗚咽も止まり出した
迅「ぐすっ…」
最上『大丈夫か?』
迅「あの…その人は?」
最上『大丈夫、気絶してるだけだ
時間を少しでも長く持たせようとしたらしい』
迅「そっか…」俯く
