第102章 戦乱(せんらん)
6年と数か月前
12月20日
恵土20歳
三門市立大学、薬学部3回生
CBTの過去問を模擬試験として受けており
これから各生徒へ向けて先生に説明を受けるという内容だった
ピルルルルルルルル♪
恵土の携帯から着信音が鳴り響いた
当時はまだパカパカ携帯(青)、アクオスF-01A
恵土「最上さん?)←通知画面を見て
はい!」ぴっ!←電話に出る
最上『済まない、緊急の案件だ
死人が出た
今から来れるか?』
恵土「わかった!すぐ行く!!
どこ?」
最上『森の方だ
そこから南西へ向かってすぐ
2,3kmほど飛べるか?』
恵土「了解わかったすぐ行く
済みません先生!お話し中済みません!!
親戚が危篤なので失礼します!!大事な人なんです!!また後日お願いしてもよろしいでしょうか!!?」
先生「おお、気を付けて行きなさい!
焦らず落ち着いて!!」
恵土「はい!!ありがとうございます!失礼します!!」だっ!!
ぴっ
電話を切り、外へ出る
人目も監視カメラも無くなった位置で
ばうっ!!
纏いを使ってトリオンを光に変えて全身に纏わせ、宙へ浮かんで加速した
恵土「急げ!急げ!急げ!!急げ!!)
!(見えた!)←手を振る最上さんが見える
(ばっ!!)←着地体制に入る
最上さん!!」すたっ
最上『この人だ!頼む!』
恵土「白帝——起動!!
治れ!!』
ぽおおおおおっ
恵土『駄目だ…この人……
元より寿命が残り少ない
生き返らせても少ししか…)ぎりっ』歯噛みする
母「ゆう…いち?」
迅「お母さん!!」瞠目
恵土「ごめん…少ししか、話せない…
二人だけにしか聞こえないようにする
数分だけだけど…ごめん…」
迅「お母さん…
ごめん…俺…おれっ!」涙目
母「大丈夫よ…泣かないで(なで)←頬を撫でる
あなたは十分がんばってくれたわ」微笑
迅「おかあ、さんっ」涙を双眸から流す
ここまで聞いた後で、残りの2分間自由に話させた
光を二人に纏わせて何も見えなくした
互いに、互いにだけに意識を集中できるように…
恵土「最上さん…良かったのかな…
余計…辛くならないかな?」涙目震え
最上『…………
お前なら…最期に話せたら…
嬉しかったか?別れ際』
恵土「………話せた方が…スッキリするとは…思う」ぽつり涙
最上『なら…気にするな』ぽんっ←頭の上に手を置く
恵土「う…ん」ぐすっ
