第102章 戦乱(せんらん)
わかってる…
青い正義感を裁くのも違うってことは…
それで守られた命もあることは
でもその為に…割を食うのが他の人達だけだなんて…
自分達だけ笑ってるなんて…違うだろ……
怒りによってか…
周囲の空気は湾曲し、湯気が上がり陽炎を作る
遠くを睨視したまま、仁王立ちしたまま、怒りの形相のまま動かずにいた
「こえぇ」
「どうしたんだあれ」
陽介『ほれほれ解散
ぱっぱと避難しろ!
(こりゃ秀次に報告かな』ちらっ←恵土を見やる
4年間に渡る努力を、守ってきた実績を、虚無に帰された
落とし前も何も無い
謝罪もクソもへったくれもない
ゲラゲラゲラゲラ自分だけ笑う
自分の思い通りだけ通して、心だけ満たしてさぞかしいい気分だろうな
こちらの気持ちも心も素知らぬ振り
怒りも向けられなくて当然?
腹が立つ!
結果論だけで言えば…推測通り攫われた
4年間を衝動でぶち壊して満足だろうなクソ野郎が!!
勝手に突っ込んで勝手にお前だけが死んでりゃ良かったんだよ!!
なんて叫び狂う自分自身を必死に諌めるので手一杯だった
今わかった……
恵土「嫌いだ」ぽつり
見たくもない
自分だけ満足する為なら、他の人達は死のうがどうなろうが知ったこっちゃない
聞くまで調べようともしない、危機意識も一切持たない、その人達の為に粉骨砕身するぐらいなら…自分の目的の為だけに動く
馬鹿なんかじゃない
素でやってる
計算なんてこれっぽっちもない
有吾なら…そんな青い正義感を抱えながらも、死ぬまで是が非でも守る為に必死に動いていた
守る対象なんかじゃないってことか…
それとも…一考の余地すらないか、先もわからないだけのただのアホか…
そんな私を…そっとしておいてやれ、と城戸さんが裏で動いてくれていた
お蔭で…その怒りと向き合って、無理矢理とは言え飲み込むことに成功した
恵土「はははははははは^^
なんの意味も…なかったな
この4年間…
やめようかな……ボーダー
そしたら死ねるよな?
もう…なにもかもぜんぶわすれてしまおうか…
そしたら…らくになれるかな
なんで…こんなへんなふうに…かんがえちゃうのかな
はははははははは……」ぽとっ
気付けば蒸気も湾曲も霧散しており
ぺたりとそのままその場へ座り込んで泣き崩れた
そこに…風刃を起動したまま秀次が駆け寄ってきた
