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Unlimited【ダンまち】

第96章 神年(しんねん)





鬼道「田中恵土(たなかけいと)、か…」

残したファイルを見て呟いてから
鬼道もまた追い掛けていた


図体ばかりが大きくなって
なんにも残ってない

そんな想いばかりがあって
八つ当たりのように、身体を毎日動かしていた

明日はこんな運動をしようとしていた

部活に参加も出来ない身では、心臓が苦しくならない範囲で動き続けるしか仕方が無かった



左の教室に行くか
右の通路に逃げ込むか悩んでいた時

正面の廊下に出たばかりの鬼道が声を上げた
右だ!と部の皆へ

私は咄嗟に右へ走り出していた


今度は出入口で悩んでいた
左右の通路、後ろまで挟まれていたから

鬼道「左だ!!」
それにつられて入ると…

食堂で
すぐに窓から逃げようと頭で思考を整えて動き出そうとした瞬間

円堂が背中にしがみついてきて覆い被さってきた
その上に壁山が倒れ込んできて…

そのままお縄となった


左の教室と右の通路かで悩んでいた
最初の時の反応
声掛けですぐ動いたことで

機転を利かせての叫びだった


それから…

プロサッカーをしていたことは伏せた
昔のことまで話さないといけなくなるし
(実父に姉と母方の祖父母を殺され、母を庇って殺され掛け、母もまたこちらを庇って亡くなり、義父に引き取られたこと)

まだ…想いに整理が付いていなかった


それだけじゃない…

思い出したくなかったから…
昔のことを……


身体を動かしていれば
余計なことを考えないで済む

死ぬことばかり考えていた
すぐ暇さえあれば、ずっと考えていた

でも…お母さんが望まないことぐらい、わかってた…

それでも……どうしても、やめさせてはくれなかったんだよ……


もう何も残ってないから…いいじゃないか

そんな想いばかりがよぎっていた
中1の時は、ずっと…

そんな想いを振り払うように、ずっと動いていた

体育で一番になって
それでも部活には持病で参加出来ないからと断って


円堂「なあ!サッカーやろうぜ!^^」

サッカー部に入部し
一緒にサッカーをすることとなった


後日…
FFI後、円堂に言った

ケイト「お前のお蔭だ

誘ってくれなかったら…
きっと…まだ……サッカーから逃げたままだった

そしたら…まだ、わからなかったままだった
完治し掛けていることも…ここまで強くなれていることも…」


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