第74章 融和
笑い続ける僕へ、ぽかぽかと軽く左肩を叩き続けるケイトが
そのまま流れるように後ろに回って肩叩きに移行するそれに、尚更に笑いが込み上げては止まらなかった
始祖神様もまた笑っていた…
始祖神『コホン、一つ教えておきます…
癌についてですが、
自分で気付かなければ、変わろうとしなければ、なんの意味もないのです
そこから抜け出すには、『自己中』への理解をまずは深めなさい
それが…癌が、癌たるゆえんですから』
いつだったか…ケイトが言った言葉が放たれた
「ちゃんと最低限にしよう←3345ページ参照
その人にもまた、その人の人生があるんだから…」
「自分から気付かなきゃ意味ねえんだよ」
そんな言葉を、異世界で教えてもらった
多分、それらは…始祖神様そっくりだからこそ出た言葉では?
そんな疑念を抱く中、ケイトはすぐ僕の左隣に座り直して「自己中」について調べていた
自己中
・何事も自分を中心に考え、他人については考えが及ばない様。
・物事について、他人とすり合わせすることなく、人に歩み寄ることなく、決めていく人のこと。その行為のこと。それを正しいと信じている人のこと。
これらは多分、沢田綱吉とベル・クラネルの『最大の共通点』なんだろう…
「癌(闇)」は、「自分の正当化(自分の為)」に凝り固まった自己中
自分達の目的、理想さえ達成できれば、後は「どうでもいい」
それが正解だった。
だから…我関せずで、関心も示さないから、後々の事態の変化に気付きようもない。
知ろうともしないのだから。
「都合のいい情報(叶った自分の理想、結果のみ)」しか、理解、認識してはいない。
その先で、相手がどうなったのかを「知ろうとしない」。どうなるのかを恐がらない。
よしんばしたとしても、知ったとしても、「謝れば許されるぐらいの認識」以外はない。
たとえ、本人の苦しみがどれほどのものであったとしても、推し量ろうともしなければ、寄り添おうともしないのだから…
なるほど…
意図的にではない
先のことをわかっていながらしたのではない
だから…なんの補填もなしに、謝罪一つで「今までそのせいで得てきた全て」を許せと、笑って当然のことのように求める
という結果へと繋がっていたという訳だ……
ケイト「防ぎようがない…;」ぽつり呟き肩落とす