第74章 融和
言い過ぎた…かな?
少し、気に病んだ
変な男に捕まって、とらわれて、そいつにとってだけいいように振り回されている
そう見える。
そんなことが、全く面白くない
だから…つい、言葉を厳しくしてしまった
ほら見たことか、とまで言いたくなったが…
何とか呑み込んで踏み止まっていた
そんな僕を注視する皆の前で、キルアは言った
キルア「だから無駄だって言ったじゃねえか;」
止めの一言を…;
嘆息混じりに、自身の後ろ頭を乱暴にかきながら
ケイト「守れなかった…
ひっ
ぐっ」
尻餅をつき、すすり泣くケイトに、跪いて
フィン「君一人が、それを背負わなくていいんだよ――」
ケイト「ひっく、ぐすっ」
癌だとか、神だとか、関係なく…守りたかったんだろう
その想いは…尊いものだと、わかっている
とても大事なものだとわかっている…
でも…何故か、不意に、胸がチクリと痛んだ…
僕が死んだ時も、こんなに泣いてくれるだろうか…
わかっている…
とても場違いなものだということは……
でも…それでも……
フィン「困ったなあ…」ぽつり
君を泣かせるのは…
どうか、僕だけでいて欲しい……
僕以外のせいで、泣いて欲しくないよ――
如何なる理由があろうと、誰も死なせたくない
君はいつも…常に、誰かのことを思っていた
同じ傷を抱かないように、抱え込まなくて済むように、ひとりで苦しまなくて済むように
自分と同じ傷を、想いを、抱くことなんて無いように、と…常々心配していた……
何で君がそんなに泣くんだ…
最後まで、最期の瞬間まで…
出来る限りのことを、全てし尽くして、それでもなお……
やめないんだ
わかってる…
わかっているんだ……
そんな君なんだということは、それこそが君だということも…
フィン「ケイト…」ぎゅうっ
ケイト「ひっ;;えっ;;」嗚咽
アイズ「…教えたんでしょう?
聞こえるようにして、ちゃんと…
それでも、ダメだったんだから…仕方ないと思う
仕方ないと、手段を取る段階で、正当化に走るばかりなんだから…
全部に対してそうだったんだから…
もう…仕方ないよ
…それがベルなんだから」
ケイト「うううううううう;;」ぼろぼろ
フィン「諦めが肝心だよ?」
ケイト「もう死ぬう;;」えっえっ