第51章 身勝手な優しさ
ナルト、サクラ、サスケ、カカシ、チヨバアが、洞窟の中に突入する。
「サソリ……!」
チヨバアがサソリを見つめ、呟く。
「…………よぉ。チヨバアか。」
サソリのヒルコがそう返す。
肉親同士の対面とあって、二人の間にはなんとも言えない微妙な空気が流れた。
「テメーら!……ぶっ潰す‼︎」」
横たわり、ピクリとも動く様子のない我愛羅を見て、ナルトが怒りを露わにし、瞳を赤く染める。
「へっ、ルナはどこ行っちまったんだか…………まあいいや、俺とダンナでどうにかするしかねえな、うん。」
「だな……イタチのハナシが確かなら…………」
「九尾の人中力は、アイツか…………」
サソリとデイダラは、真っ先に叫んだナルトを見て呟いた。
「我愛羅ってコイツのことか?見りゃわかるだろ。とっくの昔に死んじまってるぜ、うん。」
「っ…………」
デイダラの言葉に、ナルトが歯をくいしばる。
(アイツはいない、か…………)
サスケはと言うと、ルナが現れるのか現れないのか、そればかりを考えていた。
その後、デイダラの粘土鳥が我愛羅を咥えて飛び立ち、その後をカカシ、ナルト、サスケが追う。
彼らには、姿を隠したままのルナの影分身が付いて行っていた。
サソリの前には、サクラとチヨバアが残った。
そこでルナは重要なことに気がついた。
(ああああああああぁっーーーーーー!
ヤバい、このままじゃサクラとチヨバアさんが、サソリさんの毒で殺られちゃうじゃん!私のバカバカバカァーーーー!
もう、しょうがない。出よ。出て、サクラとチヨバアさんに加勢して…………いざってなったら、サソリさん連れて逃げよ。)
ルナは自分の作戦の甘さに脱力しながら、サクラとチヨバアの後ろに移動し、姿を現し、チャクラの気配を消すのをやめた。