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【BLEACH】

第66章 千年血戦篇弍


彼女から蓮美の面影ではなく、蓮美そのものを感じたあの時。

自分自身でも情けないほどに動揺をした。それが彼女を傷つけるものだとわかっていた。

彼女のことを蓮美として見ながらも、人間として、そして死神として生きてきた十数年の彼女のことも愛そうとしていた。しかし、あの瞬間「ポインティに会えた」と思ってしまった。その気色が伝わってしまった。彼女はその件について何も言わないが、アタシへの態度も明らかに変わってしまっている。そして、自分も。今までのように接し"なければならない"と心がけてしまっている。

あの時の蓮美ポインティはもうどこにもいないのだと思うと胸の奥が冷えてくる。

それはあまりにも彼女にとっても残酷である。

この気持ちを自覚した以上、どう転んだってどちらかが苦しい思いをする運命にある。だから、この曖昧な関係に終止符を打ってあげた方が互いのためかもしれない、そう思いながらも思うだけ優柔不断さが、彼女を傷つけ続けている。

今の彼女を大切に思う気持ちは昔と全く変わらない。だからこそ、彼女にこれ以上、辛い思いをさせないためには……




地面に座り込む彼女の姿があった。


私に気づいたその時、明確に彼女からの"拒絶"を感じた。

『来てくれると信じていた』ではなく『なぜ来たのか』

彼女は戦士だ。他力を期待することは死に直結する。
死神としてはその反応で正解ではある。

しかし、アタシへの明確な拒絶を感じた。

「良かった、意識はあるみたいッスね」

口から出た言葉の音の低さに驚いた。そしてポロポロと出る言葉は彼女の身を案じるものではあるものの、当たり障りないものばかり。

なんらかの中毒症状を引き起こしている彼女に、一時撤退を進言する。この後の戦いに備えなければならない、と。


「私は一番隊の隊長、佐伯ポインティです。」

その表情は、隊長としての顔。

アタシがこれから何を言ったとて、彼女に響く言葉はきっとないのだろう。

彼女は死神だ。
彼女にはなって欲しくないと祈り続けていた死神。
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