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【BLEACH】

第66章 千年血戦篇弍



貴方にも敵に敗北するところは見られたくなかったのに。

「なんでここに」
「霊圧が安定していないことを感じて、ここに寄り道したんス。貴女に贈った髪飾り……羽織留めが教えてくれました。」

そう言って私に向かって手をかざす。

「この症状がなんなのか、わからない以上は今すぐに治療はできないッス。」


またわたしはこの人に守られるのか。

窮地を救ってくれた過去を思い出す。

焦った言動、余裕のない表情、潤んだ瞳をしていた。


目の前の貴方はー どこを見ているのかわからない。

「もうすぐ。もうすぐ、戦地はここでは無い所へ移動します。」
「さっきの人もそう言ってました。」
「やはり、敵さんの狙いは大方アタシの予想通りでしょう。この戦争に勝つためには、貴方が必要ッス。……まだその時まで、時間はあります。とにかく、蓬莱家ならば薬の処方をしてくれるかもしれません。一度、一番隊隊舎へ戻り、戦いに備えてください。」

この人は、もしかしてー私のことを戦力としてしか見てくれていないのか。

上半身をゆっくり起こした。

「私は一番隊の隊長、佐伯ポインティです。」

はっきりと自分の名前を言った。それは自分自身に刻むように。

「護廷を守るためにやるべきことはわかっています。」

彼が私のことを戦士としてしか見ていないのなら、彼に頼ったり甘えたりしてはいけない。

「後ほど、技術開発局でお待ちしています。」


喜助さんは去っていってしまった。胸がズキズキ痛む。行ってしまうんだ、と。

喜助さんにとって大事なのは蓮美だった。
私も蓮美自身だけれども、やはり喜助さんの思い出にある私自身ではない。私はあの頃の自分には戻れない。

彼は私に死神にならないでほしいと根回ししていた。でも、今の私は、彼がなって欲しくなかった死神だ。彼にとっては私は一、戦士でしかない。

彼が私を戦士と見るなら、戦士として輝こう。蓮美にはできなかったこと。もう一度、私を見て欲しい。蓮美と現世で生きている私、死神になった私を受け入れて欲しい

彼の隣で歩きたいとあの時、祈ったことが現実にある。


ただ、死神として、私はこの世界を守る。

そして、もう一度あの人と共に歩む未来を掴みたい。
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