第66章 千年血戦篇弍
戦闘が悪化するほど死神の負傷者は増える一方だ。
「虎徹副隊長!」
「佐伯ポインティ隊長!ご無事で!」
「状況はどうですか」
と聞くまでもない。運ばれてくる死神は虫の息。治療器具もほとんど消えてしまっている。前の侵攻で怪我をおった者たちの治療もままならないようで混乱そのものだった。
「虎徹副隊長、一番隊隊舎は今のところ無事です。」
「この状況下で?」
「特殊な鬼道を使って守っています。うちの医務室を使ってください。ここよりかはまだ医療器具も揃っています。」
鏡山の鏡を設置した。
「治療を求めてここへくる人もいると思います。ここでも治療しつつ、重傷者はこの鏡で一番隊へ。」
一度、一番隊へと戻って状況を見る。
隊舎内は人が溢れていた。他の隊がほとんどだった。
「ここが怪我人の拠点となる以上は、影の侵攻から守る必要があります。霊力に余裕のある方々はここに霊力を注いでください。」
「隊長!」
「レンよかった、ここの指揮は貴方に任せるわ。」
「わかりました。天月さんが探しておられましたよ!」
「天月ちゃん?運ばれてきたの?」
「はい、なんでも『隊長に刃を向けた』とかなんとか」
「術から脱したようね。天月ちゃんに怪我は?」
「軽傷でしたので治療は済んでいます。再び戦場に戻られます。」
「そう、良かった。しっかり働いてもらわないとね。」
「伝えておきます。」
「それから、鏡。鏡に滅却師が触れた時にこちらに来られないようにしないと。」
「勿論、対策済みです。元々は僕らが許可した者しか通れない仕組みです。」
一番隊を飛び出して、戦場へと飛びだした。
奇怪な技を持つ滅却師には出会いたくないな。力技の滅却師なら私でも勝てそうだ。
だけど、私が勝てそうな相手を選ぶのでは瀞霊廷を守ることは出来ない。
少し動いて、滅却師を一人一人確実に殺していこう。