第66章 千年血戦篇弍
「でも、余の動きを止めることはしませんよね、」
「今からするよ。」
「こちらとて!」
天月ちゃんが詠唱を始めた。
「千手の涯 届かざる闇の御手 映らざる天の射手 光を落とす道 火種を煽る風 集いて惑うな我が指を見よ 光弾・八身・九条・天経・疾宝・大輪・灰色の砲塔 弓引く彼方 皎皎として消ゆ」
九十一番を私に喰らわすとは、なかなかに戦意が高いな。
「「破道の九十一 千手皎天汰炮」」
天月ちゃんの術下にあって、詠唱破棄、私が不利なのは百も承知。あの鬼道を相殺できたらいい。
鬼道がぶつかって地が鳴る。
天空に向かって手を伸ばした。蜘蛛の糸にすがるように、蔓を握った。爆発の上昇気流に乗って一気に引き上がる。そして、斬魄刀を握った。
「花月に代わってお仕置きよ!なんちゃって」
天月ちゃんの背後に回って、樹磔を仕掛ける
「花月!加減はしてね!怪我のないように!」
『難しいこと言わないでください!』
天月ちゃんは無事に磔になった。
「ぺぺ様とやらは私が倒すから、それまでそこにいてね。」
「隊長!」
怯えたままの隊士に声をかけた。
「お兄さんは側にいてあげてください。この辺りの滅却師は皆倒したから、暫くは怯えていても大丈夫ですよ。どうしてもと言うなら、天月ちゃんの襟元にこの手鏡があるはず。それに呼びかけたらうちの副隊長に繋がります。レンは待機させているから、比較的安全なところに移動させてくれます。」
その場から離れるも、ぺぺ様とやらは傍にはいなかった。
わざわざいない相手を探すよりもやることがある。