第66章 千年血戦篇弍
氷月による遠距離攻撃は正面からではまったく当たらない。背面に回っても彼の山びこのように跳ね返る衝撃波によってあらぬ方向へと向かってしまう。
「なるほどね、跳ね返ってくるのか。それは想像していなかったな。」
跳ね返ってきた声を直で浴びてしまったので、肩の関節が外れてしまった。
「活きがいいな!そこらでくたばってるやつと差があるようだ!」
「言ったわよね、私は隊長なの。」
「わるいが、おれは星十字騎士団の新米だ。お前の情報はよくしらない。」
「私も、死神の隊長の中では新米よ」
この人になら、私も勝てる。
「だったら、俺もこれが使えるか!」
見せてきたのは例の卍解を奪うためのメダリオン。
「そう言って、はいはい卍解するわけないじゃないの。……あなた、全ての攻撃を逸らすことができるの?」
「そうみたいだな!声だけじゃねえ、こうやって、」
手を叩くと、またさらにその衝撃に襲われて、飛ばされてしまった。
「なるほどね。先に言っておくわ。あなたの敗因はその能力に陶酔したこと。弓でも拳でも戦っていたら少しは相手になったのに。」
「なんだとぉ!?」
「衝撃波には衝撃波を。私にも似たような攻撃手段があるんです。だけど、少しだけ強化したものをお見せするわ。守護せよ 風月!」
大鎌状態の風月に、さらに虚の仮面を着けた
「ほ、虚だと!?」
「八重虚弾!旋風鎌鼬!」
八つの弾丸の如き虚弾と、空気を切り裂いて行った後に続く鎌鼬による攻撃。これで攻撃を当てられなければ、手段を変えてみよう。
三つ目までは虚弾を弾かれたが、四つ、五つ、以降は命中。鎌鼬の刃により喉を切り裂くことが出来た。そして間髪入れずに鎌で首を切り落とす。
「虚、なんて、聞いてな」
「あーなんかあれでしょ、滅却師と虚は相反する存在?だったよね。思ってたよりこうかはばつぐんってかんじ?」
「虚は俺たちには……毒だ、アスキン・ナックルヴァールに言わせたら、致命的だろう」
「なるほどね。その人が誰だかわかんないけど、少しだけ貴方達に勝つ方法が見えた気がする」
つまりは、虚化すれば私は有利だったりする?