第46章 白雪姫
「急に名前ちゃんいなくなったからびっくりしたわ」
『あたしも景色が戻ったからびっくりしたよ』
空を飛ぶことで見つけてくれた高尾と合流し、桃井達のことを見つけた場所を目指す
しばらく歩いているとが先ほども聞こえてきたよりも大きな声で苗字と高尾のを呼ぶ声が聞こえてくる
その方向へと向かうと彼らは灰崎と青峰を除き短い手足を使って2人のことを探していた
『そんな大声で呼ばなくても来るよ』
「名前さん」
「名前ちゃーん!!」
「急にいなくなったから心配したのだよ」
『いやなんか最初の場所に戻されてて…』
「オレも。名前ちゃんのこと探して飛び回ったわ」
「そういえば青峰も最初寝ていた場所に戻っていたな」
「あー、そういやそうだな」
思い返せば最後尾を歩いていたはずの灰崎も家の中に戻っていた
自分たちも振り出しに戻っていたことに気が付いた黒子は、あの時劇の通りに動いていなかったことを思い出す
「もしかして、シナリオ通りじゃなかったからじゃないですか」
「シナリオ通り?」
『…シナリオっつったって、そもそも白雪姫に鷹なんて出てこなくない?』
「確かにそうだねー鷹役なんてなかったかもー」
「実際絵本でも鷹はいませんが…あの時間違えたから最初に戻るのが強制なのかと」
『確かに。シナリオの強制力なら前もあったし別に珍しいことじゃないんじゃない?』
「前もこんなことあったか?」
『…うん。まあ』
彼らが記憶を失くし正しい記憶になったのも恐らくシナリオの強制力じゃないだろうかと考えそこまで言ったが、この世界が漫画でアニメで小説なことは言わない方が良いかと言葉を濁した
言いにくいことだろうと察した彼らは口を噤んでしまう
そんな中灰崎だけが気にせずに木の根っこに寝っ転がっており、進まない状況にイライラしているようだった