第44章 帝光祭について
黄瀬が狙ったのかは知らないがちょうどいいと苗字の方を見て問いかける
「他に候補がなければ名前、やってくれるかい」
『え』
「ありがとう。頼むよ」
『良いって言ってないんだけど』
クラスの女子から「頑張れー」と野次が飛ぶ。絶対自分にならなくてラッキーと思ってるだろうと犠牲になったが、相手が征十郎ならいいかと溜め息を吐いた
続いで実母、継母、鏡、狩人と出番が少ない役はトントン拍子に進んでいき、ようやく彼らが狙う7人の小人の役決めとなる
「7人の小人…おや、そう言えばちょうどそこに7人いるね」
「…赤司君、それはちょっと無理やりじゃないですかね」
「名前ちゃんが不思議に思ってないといいけど…」
桃井と黒子がちらりと窓際に座る彼女を見るが、「姫よりでかい小人ってなんなの」ケラケラとと笑っている
赤司がだいぶ好き勝手やっているがクラスメイトが疑問に思っていることもなさそうなので、そのままの流れで小道具大道具や準備係を決めて、ナレーターを決めるものは大体終わったように思われる
「台本とかはいいのか赤司」
「オレがやります。元々ある本ですし難しくないかと」
「赤司様キスのシーン絶対入れてね!」
『げ』
「それじゃあ頼む。ありがとな赤司」
「ほとんどバスケ部じゃねーか」
「でも研究会の方でも仕事あるから、助かるよね」」
「私クイズ研のスタンプラリー出たいし!先輩と!!」
赤司が自分の席に戻ろうとすると隣の苗字がじーっとこちらを見てきている
何か不満があるんだろうとは察して席に着いてから「なんだい」と声を掛けると、机に肘をついてこちらを向いた彼女が話始めた
『あたしよりさつきの方が適任だと思うけどな』
「白雪姫は黒い髪だったじゃないか、ぴったりだよ」
『…黒い髪なんて他にもいるじゃん?』
「オレが王子をやるなら、名前に姫をやってもらわないと」
『なにそれ』
冗談だと思って笑っているが今回ばかりは本気である
それを彼女に気取られないように気を付けながら生徒会に提出する用紙を記入し、鐘が鳴り響いた後みんなで部活に向かった