第44章 帝光祭について
「登場人物は姫と王子以外誰がいたかな」
「小人とー継母と実母と狩人…鏡っている?」
「鏡役なら顔出さなくていいじゃん!」
「はいはい!オレ王子役は赤司っちがいいと思う!」
「えー黄瀬君王子やんないのー?」
「でも、赤司様の王子も見てみたいかも…」
「というか既に王子だけどね…」
「オレでいいならやろうか。精一杯やらせてもらおう」
『征十郎りんご役?』
「名前、怒るぞ」
窓際の後ろでぴったりなのにと笑う彼女は黄瀬の記憶には居ない
本当は誰が姫役をやったのかも覚えてないが、苗字に姫役をやってほしかったのは覚えている
あの時は叶わなかったし今回自分が王子ではないが、彼女に役をやらせるためにと桃井にウインクをしてみたところ、分かったのか桃井が立ち上がった
「わ、私!お姫様は名前ちゃんがいいと思う!」
『は』
「確かに。似合いそうですね」
『テツヤまで…』
「ああ?苗字が姫とかいう柄かよ…」
「ショーゴ君、オレ後ろから髪の毛コーンロウにしちゃうっスよー?」
「ああ?リョータは魔女の役でもやっとけよ」
「はぁ?!どっちかっつーとオレ王子じゃないっスか!ショーゴ君の方が魔女っスよ」
「継母です」
ギャーギャーと騒ぐ前後の黄瀬と灰崎に視線が集まる
少しの間そのままでいたが、何度目か分からない赤司のオーラによって彼らが静かになるかと思いきや気が付いていないようだったので近い緑間が溜め息を吐き制止に入った
「…全く授業中だ。やめろ赤司が怒っているぞ」
「あ赤司っち、すんませんっス」
「…ワリ」
「紫原も菓子を食うんじゃないのだよ」
「あらら~バレてた~」
「青峰も寝るな」
「…あ」
担任も何も言わないので完全に赤司と緑間がいなかったら学級崩壊を起こすのではないだろうかと心配になるほど自由だ
彼らのおかげで静かになった教室では、他に姫役の候補があがる様子はない