第123章 ダブルデートの目的は自分の恋を成就させる事
それを見た土方は、なんだそんな事か、と言わんばかりに呆れ顔を浮かべた。
土方「だから引きゃしねーって言ってんだろ。」
葵咲「ほ、ホントに?」
土方「ああ。」
土方のその言葉に、嬉しそうに目を輝かせる葵咲。今度は違う意味で頬をピンクに染め上げる。
土方(じぶん)の言葉一つで一喜一憂する葵咲を見て、思わず可愛いと思ってしまう。土方も釣られて赤くなり、ニヤけそうになる口元を慌てて手で覆って目を逸らした。
だがそれを見た葵咲は別の勘違いを起こしてしまう。
葵咲「ちょっと!?今なに想像したの!?」
土方「な、別に何も想像してねーよ!」
葵咲「うそ!絶対夜の事思い出したんでしょ!?ホントは引いてんでしょ!?!?」
土方「だから違うっつってんだろ!」
理由は別にあるわけだが、その本当の理由もまた、口にするのは躊躇われる。土方は葵咲へと向き直って話をすり替えた。
土方「つーか!んな態度取ってたら周りにバレんだろうが!」
葵咲「だって~。」
土方「その態度何とかしろよ!」
葵咲「ふぁい…。」
肩を落とす葵咲に、土方は懐からチケットを二枚取り出す。先程、近藤から受け取ったライブチケットだ。そして葵咲の前へと差し出した。
土方「…ん。」
葵咲「え?」
理解するのに数秒掛かった。だがチケットに記載されている文字を見て、それが何かを理解する。
葵咲「…こ、これ!B'zのカウントダウンライブチケット!?取るの難しかったんじゃない!?」
土方「あー、いや、んーまぁ…。」
葵咲「?」
自分が取っていないだけに、どういう状況だったかは分からない。あまり適当な事を言えばボロが出てしまいそうだ。そこは適当に濁して話を先に進める。
土方「…お妙(あの女)が好きだったろ。一緒に行ってきたらどうだ?」
葵咲「えっ!?あ、あぁ!妙ちゃんね!そ、そっか!」
土方「?」