第123章 ダブルデートの目的は自分の恋を成就させる事
急にあたふたとする葵咲に土方は疑問符を浮かべる。
(葵咲:なーんだ、土方さんが一緒に行ってくれるんじゃないのか。吃驚した~~~。でもそうだよね、土方さんが自分達の為にこんなの準備してくれるわけないか。)
少しガッカリする葵咲。だがその心の内は隠す。仕事人間の土方だ。あまり浮ついていては本当に幻滅され兼ねない。
土方「慰安旅行ん時は世話になったしな。礼でもしてこい。」
葵咲「! そだね、ありがとう。」
葵咲は土方からの好意を素直に受け取った。
流石はフォローの男、土方十四郎だ。真選組以外の人間に対しても気遣いは完璧だと感心し、改めて自分中心でしか物事を考えられていなかった自分自身を恥じて反省する。感心しながら土方の顔をじっと眺めていると…
土方「…なんだよ。」
葵咲「あー、いや、別に。」
土方「・・・・っ。」
―― バシッ!
急に照れ臭くなった土方は、照れ隠しで葵咲の頭を叩(はた)いた。
葵咲「いったぁ…!急に何すんの!」
土方「とにかくだ!その態度、何とかしろよ!」
葵咲「? 今は別に普通だったと思うんだけど…。」
いつもどおりだったはず。そう疑問符を浮かべる葵咲をその場に残し、土方は自室へと戻った。
土方「ハァ。…ったく。」
自室へと入って煙草に火を付ける土方。そしてふと何かに気付いたように顔を上げる。
(土方:そういや、あいつ…。・・・・いや、過去の事はもういい。そう決めたばっかじゃねぇか。)
土方は思考をやめ、頭を振って自らの仕事に戻った。