第26章 友達の家の匂いって結構ずっと覚えてる
銀時「…お前ら」
ガラガラガラッ!
玄関の開く音がして急ぎ込んだ足跡が鳴り響く。
土方「オイ!!」
沖田「さくらは!?」
野郎どもが今にも掴みかからんばかりの剣幕で駆け込んでくる。
土方「アイツの記憶がすっかり抜け落ちてた。こいつァ一体、どうなってんだ」
沖田「不甲斐ねェ話だが、今の今まで綺麗さっぱり忘れちまってたんでさァ」
神楽「銀ちゃん、私もネ…さくらは家族なのに」
新八「僕もですよ。どうして、さくらさんのことを忘れるなんて…」
ぽつりぽつりと口々に呟く。
沖田「旦那、さくらはどこにいるんで?」
銀時「…」
そんなのこっちが聞きてェよ。
いつからだ?
どうして忘れてた。
全員が忘れるなんて有り得ねェ。
さくらは今どこに…
『言い逃げなんてズルいでしょう?』
銀時「…!」
そう言って微笑んださくら。
遠くに聞こえる騒ぎ声と、火薬の匂い。
銀時「…花火だ」
唐突に思い出した。
神楽「花火?」
銀時「花火した日があったろ。俺はそこからアイツに会ってねェ」
土方「…俺もその日が最後だ」
新八「僕はその日の後片付けまで一緒でした…多分」
神楽「私もネ」
完成したと思っていたパズルをもう一度組み直していく。
沖田「少なくとも、あの日の夜までここにいたのは確かみてェだ」
新八「でも、その先の行方は…」
肩を落とす新八。
コイツこういう時すーぐ辛気臭くなるからなァ。
土方「何アホなことぬかしてんだ」
神楽「そうネ!ここにいるのは万事屋と真選組アル!オイ!お前らにしかできない仕事ネ!馬車馬になって働けヨ税金泥棒!」
沖田「パンピーごときが公務員様にひでェ言い草じゃねェですかィ旦那。躾がなってねェや」
銀時「躾けたハゲに言ってくれる?」
土方「オイ万事屋」
銀時「あ?」
タバコに火をつけ、背中を向けたまま土方は言った。
土方「そっちは任せた」
そう言い残して去っていく。
銀時「ま、大船に乗ったつもりで待ってな」
新八と神楽が目を合わせてニヤリと笑う。
銀時「家出猫探しは万事屋の十八番だろ?」
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こうして、真選組によるマヌケな懸賞金騒ぎが発生。
俺たちは、源外のジジイにタイムマシン作りを依頼するに至った。